総合病院で10年以上勤務している筆者のnanacoです。
最近、男性の看護師も増えていますが、実際、男性の看護師が病院でどのような苦労があったり、女性看護師とはどのような違いがあるのでしょうか?
今回は、女性看護師である筆者の目線から男性看護師のあるあるや苦労について解説してきたいと思います。
男性看護師あるある
ここでは、男性であるからこそのあるあるをまずはご紹介します。
- 患者さんに先生と間違われる
- 女性の患者さんのケアを断られる
- 医師と仲が良くなる
- 名前を覚えてもらいやすい
- 力仕事やセクハラ患者の対応を任される
患者さんに先生と間違われる
厚生労働省によると男性看護師の割合は9.1%であり、まだまだ少ないのが現状です。
特に、ご高齢の患者さんからは男性=医師だと認識する方が多いので、男性の看護師のことを
ちょっと先生!
と呼ぶ方が多いです。
男性看護師もそれに慣れており、自己紹介をするとき看護師をつけて自己紹介をすることが多いです。
女性の患者さんのケアを断られる
女性の患者さんに対し、オムツの交換やトイレの介助、おしっこの管を入れるなどの介助をするとき、男性看護師を拒否される方も一定数います。
自分が入院した場合、たしかに男性にケアされるのは抵抗があります。
また、若い女性の患者さんの受け持ちの看護師を決めるときは、男性看護師に当たらないように多少は考慮することもあります。
医師と仲が良くなる
男性看護師は年の近い医師と友達になり、のみに行ったり、一緒に遊びにいったりもしています。
医師と看護師、職業は違えど同じ男性同士で盛り上がるのでしょう。
だたし、看護師のことを見下している医師もいるため、そのような医師とはむしろ関係がバチバチしてしまうことも多い印象です。
名前を覚えてもらいやすい
男性の看護師が人数が少ないため、患者さんや医師から名前を覚えてもらえやすい傾向にあります。
患者さんに名前を覚えてもらえると嬉しいですよね。
力仕事やセクハラ患者の対応を任される
男性の方がやはり力が強いため、体の大きな患者さんを動かしたりするときに頼りにされることが多いです。
大きな患者さんの移乗をするときは頼もしいです。
また、セクハラをしてくる厄介な患者さんに対しては男性看護師が担当になるように勤務をつけたり、ケアなどを任せたりすることもあります。
セクハラは気持悪いので男性看護師がいると本当に助かります。
男性看護師はとくに嫌な顔をせず、対応してくれる優しい人が多いです。
男性看護師の苦労
次に男性ならではの苦労について解説します。
- 肩身が狭い
- 年齢を重ねてからのビジョンが難しい
- 勤務する科に偏りがある
肩身が狭い
男性の看護師の割合が少ないため、病棟に男性一人しかいないなんてことも発生します。
ですので、着替えをするときや、休憩を取るときも女性に気を遣い肩身の狭い思いをすることが多いです。
また、女性特有の陰口や派閥などの争いもあり、気付いていない男性看護師もいますが、明らかに不穏な空気が流れているときは地雷を踏まないようにする必要があります。
男性看護師がいてちょっと空気が和らぐこともあります。
年齢を重ねてからのビジョンが難しい
男性看護師はある程度、年齢を重ねると認定看護師になったり、キャリアを積み師長になったりする人が多いです。
ある男性看護師に話を聞くと
自分がおじさんになったときに、自分はおじさんの看護師に世話をされたくない。
年下の看護師にいつまでも指示されたくない。
とも話していました。
男性看護師の中で人によっては、患者さんに直接関わりの少ない役職になったり、口出しをされない立場に昇格しないと精神的にもたない人もいるようです。
勤務する科に偏りがある
筆者の勤務する病院では、救急、手術室、精神科、脳神経外科、整形外科に配属になる男性看護師多いです。
男性看護師が小児科や婦人科などで勤務したいと考えていても、難しいこともあります。
これは勤務内容上、仕方のないこともあると思いますが、男性看護師にとっては不利な点でもあります。
僕は他に男性看護師の仲間がいる方が心強く感じます。
女性看護師は男性看護師をどう思っているのか?
一緒に働く看護師は実際、男性看護師のことをどのように感じているのでしょうか?
- 頼りになる
- 空気が読めない
- こだわりが強い
- 他の看護師と同じ
頼りになる
力仕事などで男性看護師を頼りにすることも多く、頼りになると感じています。
また、医師と仲良くしていると、聞きにくいことも聞いてくれたり、話の中継になってくれたり、医師と看護師の橋渡し的な役割をしてくれて助かると感じることがあります。
私からだと距離のある先生も、仲良くしている男性看護師から聞いてもらえると助かります。
空気が読めない
女性特有の不穏な空気を察知できない男性看護師もおり、ひやひやすることもあります。
しかし、逆にみんなに同じ態度で接してくれるため、看護師社会のドロドロが少しマシになることもあり、その存在がありがたいこともあります。
ピリピリした空気に気付かないのは逆に確かることもあります。
こだわりが強い
男性看護師の中には一つのことを極めたいと感じている人が多い印象で、それにとらわれ過ぎていると、少し扱いにくいと感じることもあります。
また、年下の若い医師に看護師だからとタメ口でなめられた口調で話されると、怒ってしまい、医師にも歯向かう男性看護師もいます。
これは、女性看護師にもいますが、とくに男性の看護師はプライドがどうしても許せず、衝突してしているところを何度か見かけました。
他の看護師と同じ
男性看護師がまだまだ少ないと言っても、病棟の中には薬剤師やリハビリのスタッフ、医師など、男性のスタッフも多くいます。
また、看護学生時代から多くの女性の中で生活をしており女性の扱いに慣れており、空気のようにたち振る舞うことが得意になっている男性看護師も多いです。
ですので、男性だからと特別意識して働いていている看護師は少ないです。
これから男性で看護師を目指す方は、女性が多いからといって、心配する必要はありません。
まとめ
以上、男性看護師あるある、苦労についてでした。
- 男性看護師は力仕事やセクハラ患者さんの対応を任されることがある
- 看護師の9割は女性のため肩身の狭い思いや所属する科に偏りが出ることもある
- 男性看護師も女性の多い環境に慣れており女性看護師も男性看護師を特別視しない人が多い
筆者の病院では、ナース服も男女兼用となっており、どんどん男女の垣根をなくして看護師として働いています。
多少、男女の違いは考慮される場面もありますが、さらに男性看護師が活躍するようになると思います。
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