看護師をしているnanacoです。
看護師は患者さんの命に関わる業務も行わなかればならず、ミスをすることは当然許されません。
しかし、看護師も人間なのでミスをすることも当然あります。
私もミスするたびに「早く仕事辞めたい。」「ミスしたことを早く忘れたい。」と思っています・・・。
ミスをするととても落ち込みますし、落ち込んだ気持ちから早く解放されたいと思いますよね。
では、どのようにミスして落ち込んだ気持ちから立ち直っていけばいいでしょうか?
筆者の経験したインシデント
筆者はこれまでインシデントを数知れず起こしていますが、その中で特に落ち込んだインシデントを3つ紹介したいと思います。
抗生剤の点滴は投与時間が決められていること多く、その時も同じ時間に2つの抗生剤の点滴がありました。
抗生剤の点滴を実施する患者Aさんは寝たきりの患者さんで、自分で名前を言うことができませんでした。
筆者は1つの点滴を患者Aさんに実施しました。
次に患者Bさんに抗生剤の点滴を投与するときに、患者Aさんの点滴が残っていることに気付き、間違えたことに気付きました。
すぐに患者Aさんの元に戻り点滴を中止しました。
このインシデントの原因は6Rの確認不足です。
6Rとは正しい患者・正しい薬物・正しい目的・正しい用量・正しい方法・正しい時間です。
慣れや忙しさから、ついついこの6Rの確認が甘くなってしまいがちです。
筆者は中堅なのに、このような根本的な確認を忘れ、ミスをしてしまいとても落ち込みました。
患者さんはイレウスで緊急入院されました。
鼻から胃管カテーテルが挿入されていましたが、そのときは全く排液がありませんでした。
少し疑問に思いましたが、あまり胃内容物が貯留していないのだろうと思っていました。
しかし、勤務交代後に他の看護師から挿入されているカテーテルの三方活栓がOFFになっていることを指摘されインシデントが発覚しました。
これは観察不足が招いたインシデントです。
排液がないことを不思議に思い、挿入の長さや鼻や頬の固定テープの確認が何度も行いましたが、まさか、挿入してきたばかりの三方活栓がOFFになっているなんて。
入院中の患者さんは点滴やチューブ・ドレーン、転倒防止センサーなどたくさんの医療機器などを使用していることが多く、患者さんを観察する時は端から端まで異常がないか確認すべきでした。
観察をするときは落ち着いて確実にすることが大切ですね。
筆者の病院では電子カルテを使用しています。
医師から【明日検査があるため、朝の食事は検査が終了してから】と指示がありました。
指示を電子カルテに入れると、看護師に分かるように電話やメールをしてくれる医師もいます。
しかし、その時は特に連絡はありませんでした。
筆者は電子カルテを見返すときに、その医師からの指示に気付かず、朝の食事を患者に提供していまいました。
こちらは医師からの指示の確認不足が原因です。
医師からの指示を忘れたり、見落としてしまうと医師から怒られたり、当たりが強くなったりととてもつらいですよね。
この時も公開処刑のように、医師がみんなの前で筆者に対し「どうしてそうなったのか。」と問い詰められ、死にたくなりました。
全てのインシデントに言えますが、患者さんにも不利益が発生するため、とても申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
ミスからの立ち直り方5選
これまでたくさんのインシデントをしてしまった筆者ですが、何とか立ち直り、現在も看護師の仕事を続けることができております。
それでは、ミスをしたとき、どのように立ち直ればいいのでしょうか?
- しっかりとインシデントを振り返る
- 他人のミスした話を聞く
- 落ち込むことは仕方ないと考える
- 健やかに生活する
- 気持ちを切り替える努力をする
しっかりとインシデントを振り返る
インシデントを起こすと報告書をまとめたり、数日後に自分の所属でそのインシデントの振り返りをしたり、傷口に塩を塗るように傷付きますよね。
しかし、一番大切なのは同じミスを繰り返さないように原因追求をしっかり行うことです。
ミスを繰り返すとさらに落ち込んでしまいますので、今回ミスをしたことから目を背けずに、しっかりと向き合いましょう。
ここで、重要なのはミスの中で改善できる原因にのみ注目することです。
インシデントを振り返るとさまざまな要因が絡んで、ミスが発生しています。
今回ミスをしたのは、たまたま自分だっただけで、同じ状況なら他の看護師もミスをしていた可能性はあります。
つまり、自分の努力で変わらないことや防ぐことが不可能な原因は考えても無駄なので、考えないようにしましょう。
自分を必要以上に落ち込ませても、仕事の意欲低下からさらにインシデントを起こしてしまう結果となってしまいます。
ミスすると落ち込んで、またミスしてしまうかもと思うと少し怖くなってしまうこともありますよね。
他人のミスした話を聞く
ミスをしたときは、この世の終わりのような気持ちになり、とってもつらく悲しく、情けない気持ちになると思います。
そんな時は、他の看護師の失敗談も聞いてみましょう。
先輩はいつも完璧なので、ミスして落ち込むことはないですよね。
いやいや、ミスなんで数え切れないほどしてるよ。新人のときなんてね、、、ってことをやらかしちゃって、とっても怒られたわよ。
といったように、時間のたったミスを笑いながら話してくれると思います。
尊敬している先輩もミスをするのだと励まされますし、時間がたてば笑って話せるくらい立ち直れるということです。
落ち込むことは仕方ないと考える
責任感の強い人はミスをするととても落ち込むと思います。
落ち込んでいる自分をダメだと、さらに自分を責めてしまっているのではないでしょうか?
しかし、ミスをしたのに、全く落ち込んでいない人を見るとどう思いますか?
ちゃんと反省しているのかな?と私なら思ってしまいます。
落ち込んでいるということは、反省をしており、次に生かそうとしているいうことです。
そんな自分を認めてあげましょう。
健やかに生活する
ミスをして落ち込んだとき、グダグダと寝転がっていても、ミスしてしまったことを繰り返し思い出してしまい、気持ちがさらに落ち込んでしまいます。
日中にゴロゴロしていて、寝てしまって夜に考え込んでしまったり、夜ふかしして体がしんどくなってしまったり。
夕方以降に考え事をすると、ネガティブになりやすく、いい考えは浮かびません。
そういうときこそ、バランスの良い食事を食べ、適度な運動をし、夜にしっかり眠るようにしましょう。
落ち込んで暴飲暴食すると余計に後悔して気分が下がりますよね。
気持ちを切り替える努力をする
ミスをして気持ちを切り替えるなんて、正直にいうと難しいですよね。
そんな時は気持ちを切り替えるための【努力】はしましょう。
筆者はミスしたことを、ひととおり悔やんで反省したら、もう思い出さないようにします。
もし思い出してしまったら、顔は真っすぐを向けた状態で目線だけ上に向けます。
また、思い出した上を見るというように繰り返し行います。
すると、ミスを思い返すことを中断でき、気持ちを切り替えることができます。
筆者はこの方法を実践していますが、このクセをつけると嫌なことからすぐに頭を切り替えることができます。
同様に、ミスについて考え初めてしまったら「ストップ」と口に出したり、一度立ち上がったりすることも有効です。
まとめ
以上、筆者の経験したインシデントと、ミスからの立ち直り方をご紹介しました。
- しっかりとインシデントを振り返る
- 他人のミスした話を聞く
- 落ち込むことは仕方ないと考える
- 健やかに生活する
- 気持ちを切り替える努力をする
ミスをすると本当に落ち込みつらい気持ちになると思いますがいつまでも引きずっていては負の連鎖です。
いろんなミスからの立ち直り方を試してみましょう。
コメント